『グアムの朝刊』2025.5.23 GPA、平均電気料金を8月に20ドル、9月にさらに22ドル引き下げへ

2025年5月23日 Pacific Daily Newsより抜粋、要約
平均的な一般家庭の電力利用者は、8月1日から月々約20.02ドル、さらに9月1日から22.26ドルの電気料金が値下げされる可能性がある。これは、グアム電力公社(GPA)が提案した料金引き下げ案が承認されることが前提としている。GPAの2段階の料金引き下げ案が全面的に実施された場合、1か月あたり合計で平均42.28ドルの節約となる。
グアム電力公社(GPA)のゼネラルマネージャーであるジョン・ベナベンテ氏は、燃料費調整制度(LEAC:均等化燃料調整条項)を引き下げる計画を、木曜日の作業会議で公益事業統合委員会(CCU)に提示した。「本日GPAがこのような提案をできるのは、いつでも嬉しい瞬間です、委員長」と、ベナベンテ氏はCCUのフランシス・サントス委員長に語る。
グアム電力公社(GPA)の平均的な一般家庭の利用者(1か月に1,000キロワット時の電力を使用)は、現在306.32ドルを支払っている。もし提案が承認されれば、LEAC(燃料費調整制度)の引き下げにより、請求額は以下のように減少する:
- 8月1日以降:286.30ドル
- 9月1日以降:264.04ドル
Pacific Daily Newsの記録によると、グアムの電力利用者がこれほどの安さの請求額を最後に見たのは2020年初頭で、そのときの平均月額請求額は229.08ドルだった。新型コロナウイルスのパンデミック以降、電力料金は急騰し、2022年後半には平均月額が400ドルに達するピークを記録した。
今回の削減効果は、ベナベンテ氏の説明によれば、9月1日から導入予定の基本料金の値上げを加味したうえでの試算。この基本料金の引き上げは、新たに建設されたウクドゥ発電所の運営および維持費を賄うためのもの。しかし、この新発電所はより高効率であるため、燃料費の節約が見込まれている。月々の電気料金で最も大きな割合を占めるのはLEACで、全体の約3分の2に及ぶ。そのため、基本料金が上がったとしても、全体としては利用者にとって節約になると期待されている。
予想よりも早まる可能性も
ベナベンテ氏は木曜日の会合で、料金引き下げを2段階に分ける理由について説明した。それによると、新たに建設された高効率のウクドゥ発電所が、当初の予定より約1か月早く送電を開始する見込みであるため。当初の計画では、ウクドゥ発電所は5月1日までに送電を開始する予定だったが、現在は5月30日からの稼働開始を目指していると、ゼネラルマネージャーのベナベンテ氏は述べる。
CCU(公益事業統合委員会)は先月、発電所の運営を担当する業者と契約を結び、ウクドゥ発電所の正式な稼働予定日である9月30日よりも前に送電を始める計画を進める許可をGPAに与えた。ただし、ベナベンテ氏の木曜のプレゼンによれば、それを実現するには、まずGPAがグアム・ウクドゥ・パワー社との契約内容を修正する必要がある。
この契約修正案と料金引き下げ案の両方については、来週火曜日のCCU会合で審議される予定。その後、グアムの料金設定機関である**公益事業委員会(Public Utilities Commission)**の最終承認が必要となり、承認されればどちらの計画も前に進められる。料金引き下げが実施された場合、その期間は来年1月31日までとなる。
ベナベンテ氏はまた、「燃料価格が安定していれば、来年1月以降にさらに請求額が下がる可能性もある」と述べた。というのも、ウクドゥ発電所の稼働後、GPAは老朽化した非効率なカブラス1号機および2号機の残りの燃料を使い切る計画だからだ。燃料を使い切った後は、それらの発電機を停止する予定だと、ベナベンテ氏は話す。
GPAの記録によると、カブラス1号機は1974年に、2号機は1975年に稼働を開始している。「カブラスはコストがかかりすぎる。だから、もう終わりにする予定です」と、ベナベンテ氏は木曜日に述べた。
素晴らしい時代をありがとう
電気代に関するニュースを目にして、GUAMLOVERSのWEBサイトをリニューアルする前、コロナ禍に突入してからの約4年間、ほぼ毎日書き続けていた「グアムの朝刊」のことを思い出しました。当時は、オイル価格の高騰、電気代やガソリン代の値上げ、燃油サーチャージの上昇など、そんなニュースばかりが飛び込んできていたように記憶しています。ほんの数年前のことなのに、ずいぶん昔のことのように感じられます。
コロナによってグアムの観光業は大きな打撃を受け、多くの友人たちがグアムを離れました。観光業の低迷は今も続き、島を去る人は後を絶ちません。日本人の姿が減り、若者も去り、そして今月末にはまた一人、長年親しくしてきた友人を見送ることになります。議論を重ね、語り合い、共に笑い合ってきた四半世紀にわたる付き合いは、かけがえのない宝物です。
電気代値下げという小さなニュースは、コロナ禍が多くの人の人生を大きく変え、そしてその余波が今も続いていることを改めて思い出させます。グアムを盛り上げようと、悪戦苦闘しながらも仕事に生きがいを見出し、共に駆け抜けた日々。その時代を共に歩んだ友人との記憶は、生涯忘れることのないものです。本来であれば、最良の形で次の世代に引き継ぎたい――きっと彼も、私と同じように願っていたに違いありません。
2020年3月20日。歯車が狂い始めたあの日を思い出すと、今も胸の奥に無念さがこみ上げてきます。澄み渡る青空、透き通る海、白い砂浜、ゲストの笑顔、そして元気に働くスタッフの姿――あの光景は、今もこれからも、私の脳裏から消えることがない、グアムで一番素敵な景色です。