『グアムの朝刊』2025.6.1 グアム大学、必修単位の削減とスケジュールの改善が実現へ

2025年6月1日 Pacific Daily Newsより抜粋、要約
グアム大学の理事会(Board of Regents)は、卒業に必要な単位数を削減し、準学士号で一般教養要件を満たせるようにし、インターンシップを学位プログラムに組み込むことを盛り込んだ「学術マスタープラン」を承認した。この2025年から2030年を対象とする学術マスタープランは、大学の学術的成長を促進することを目的としており、学生の時間割編成の利便性を高め、「隠れた履修前提条件(hidden prerequisites)」も排除する内容となっている。このプランは、木曜日の午後に開催された特別理事会で正式に承認された。
新プランでは、学士号取得に必要な単位数が従来の124単位から120単位に削減され、上級課程(upper-division)での必修単位も40単位から36単位へと引き下げる。一般教養要件については、米国の認定機関から発行された準学士号を取得すれば満たすことができるようになる。新たなプランの下では、学生はこれまでの「1学期ごとの履修登録」から変更され、1年間を通した履修計画へのアクセスが可能になる。これにより、自分の学業計画をより効率的に立てられるようになることが狙い。
また、実社会での実務経験も重視され、すべての学位プログラムにおいてインターンシップが必修となる。さらに、グアム大学のすべての学部および学科には、大学外部のメンバーで構成される諮問委員会が設置されることも計画に盛り込まれている。大学はまた、社会人学生や特定のグループへのリーチも強化していく方針。
DEI(多様性、公平性、包括性)に関する表現の削除
理事会はまた、2022年9月に採択された「敬意、思いやり、コミュニティに関する方針文書」の文言修正も承認した。この修正により、トランプ政権下の大統領令に従い、「多様性(Diversity)、公平性(Equity)、包括性(Inclusion)」に関する文言を削除する形となる。方針自体は維持されるが、記述の内容が変更された。
校舎の備品整備に向けた借入
理事会はさらに、大学の新校舎に必要な家具、備品、設備(FF&E)を購入するために、大学学長が最大300万ドルを国際会計研究基金(International Accounting Institute Fund)から借り入れることを承認。この基金はグアム大学が日本で提供している会計講座から得られた授業料収入により形成されており、これまで同基金の使用は、ビジネス・公共政策学部の建物の維持管理や債務返済のみに制限されていた。しかし近年のインフレにより建設費が高騰し、新校舎の備品購入予算が圧迫されており、学長は助成金や寄付による資金調達も進めているものの、約270万ドルの資金不足が見込まれている。
備品等の見積もり費用は以下の通り:
- 工学部棟:約100万ドル
- 学生支援センター:約90万ドル
- 水・環境研究所:約160万ドル
- 看護学部別館:約73万2,320ドル
現在利用可能な資金は約150万ドルであり、不足額は約270万ドルと見られています。理事会では、仮に最大の300万ドルを借り入れても、基金は引き続き必要な債務を履行できるとの保証がなされた。また、今後の寄付による資金は基金の補填に充てられる予定。
数年前の話ではありますが、UOGでは必要な授業が開催されなかったり、催行が決まらなかったり、人数制限で受講できなかったりするようなで、4年で卒業できるかどうか不明、という話をママ友から聞いたことがあります。年間通して登録が可能というのは前進ですね。また、学士号取得に必要な単位数の変更については、よくわかりませんが、全米の大学への編入などに支障がないようにしっかり考え抜かれたものであることを願います。
DEI(多様性、公平性、包括性)に関する表現の削除も興味深いところです。現政権の方向性に準ずる対応をとったということなのでしょう。先週は留学生ビザの面接の停止などもあり、波紋が広がっています。この影響はUOGの留学生の受け入れにも影響がありそうですね。
いろいろなことが矢継ぎ早しに発表され、米航空業界はアメリカのインバウンドの落ち込みを予想しています。今朝にはユナイテッド航空がチケット価格は夏以降も下落傾向を仄めかす記事も目にしました。政治も経済もまだまだ目が離せません。