『グアムの朝刊』2025.6.8 村長たち、村の観光プロジェクトの維持管理に疑問を呈す

2025年6月8日 Pacific Daily Newsより抜粋、要約
「I love Guam」のサインが錆び始め、各村の観光名所の維持管理に関する疑問が出ている中で、グアムの村長たちは、観光資金が村々からタモン地区へと移っているのではないかと懸念を表明した。
グアム村長会の代表であるシナジャナ村のロバート・ホフマン村長は、グアム政府観光局(GVB)が新規プロジェクトの創出と既存の観光地の維持管理のバランスを取ろうとしていると村長会で述べた。
「せっかく素晴らしいものを作っても、2〜3年できれいな状態が終わって、その後何もされずに放置されてしまうようなことは避けたいのです」とホフマン氏は語る。「『I love』のサインが錆びてきているのも目にしています。」と。
グアム政府観光局(GVB)は現在、「I love Guam」のサインや過去のプロジェクトについて、「摩耗、災害による損傷、通常の環境要因による劣化」などを調査。イナラハン村のアンソニー・P・チャーグアラフ村長は、水曜日の村長会議でホフマン氏に対し、GVBの優先事項について疑問を呈し、「村長や各村の代表としてしっかりと代弁してほしい」と述べた。
「私たちは観光回復において非常に大きな役割を果たしています。しかし、その取り組みを支えるための資金が一切提供されないのであれば、当然ながらそのプロジェクトは失敗に終わってしまいます」とチャーグアラフ氏は語った。
ホフマン氏は、「すべての村が観光客を望んでいる」としつつも、グアム政府観光局(GVB)としての取り組みには焦点を定める必要があると述べた。
「本当にプロモーションできる場所もありますが、非常に危険な場所もあります。例えばタロフォフォの展望台など、カーブを曲がった先は真下に崖があるんです」とホフマン氏は言い、展望台のすぐ下には何年も前に転落したバンが残っていることを例に挙げた。「危険なんです。だから安全面から見ても、もう宣伝すべきではない場所もあります。」
ピティ村の村長であり村長会議の会長を務めるジェシー・アリグ氏は、維持管理の問題は以前から続いているとして、「I love Guam」サインが設置された当初から懸念していたと述べた。「これが政府というものですよね。物を建てるのは得意でも、それを維持するのは苦手なんです」とアリグ氏は語った。「『I love Guam』のサインについて話すとき、設置されたのは良いとしても、誰がそれを維持管理しているのか? 今後も維持・改善されるのか? そして初めにそのサインが立てられた時から、私はいつも尋ねていました――『このサインが村にもたらす価値は何か? その投資に対するリターンはどれほどあるのか?』と……良いことではあったと思いますよ。ただ私は、どうやってそれがその村の収入につながるのか、どうやって価値を生み出すのかを尋ねているのです。」
アリグ氏は、サインの維持管理は「島中に設置されているため、大きな課題になるだろう」と述べ、「設置した業者が、近いうちに塗装などのメンテナンスに回る計画を持っていてほしい」と期待を示した。またアリグ氏は、観光当局が住民が何年も向き合うことになるプロジェクトを始める前に、村長たちと相談すべきだと強調した。
「村長たちは自分たちの村のニーズをよく理解しており、資金のより良い使い方を提案できるかもしれません」と述べた上で、「時々、まるで『これを与えておけば喜ぶだろう』とでも思っているような態度が、本当に気に入らない」と続けた。「でも私たちの中には、平均的な人よりも賢い者もいるんですよ。」
チャーグアラフ氏にとって、村の観光への投資は住民に大きなリターンをもたらす可能性があります。観光客が村を訪れれば、住民はホットドッグやエンパナーダなどの製品を販売するチャンスが生まれるから。「我々が得ている利益は何か? それは、村内の経済を刺激し、起業精神を育むことです」とチャーグアラフ氏は語りました。「観光局が整備した名所を活用することで、村民が自分たちの商品や製品を販売する機会が生まれる。私にとって、それが実現できるのであれば、それがまさに目指すべきゴールなのです。」
同じストーリーですね
村々にサインができて、観光客が写真を撮る姿を良く見かけます。どうぞ、怪我などがないように維持管理をお願いしたいところです。
排水溝を作ったのに何年もメンテしてなかった、修理費用が足りない......などなど、同じようなストーリーがまた繰り返されるのですね。発電所の建設など、大きな施設の新設も控えています。どうぞ維持管理を念頭において予算を組んでほしいですね。